空港での1時間待ちは覚悟せよ。パッケージツアーで記されている、混乗、混載の実態

空港 待つオプショナルツアー
スポンサーリンク
待つのはツライ

旅行会社のパンフレットで見かけるのが、「混乗」と呼ばれるもの。オプショナルツアーや空港からホテルへの送迎などで、混乗と呼ばれる形態で案内されています。この混乗とは読んで字のごとく「混ぜて乗せる」ことから、そのような名前が付けられているのですが、言い換えれば「乗り合い」。いろんなツアーのお客さんが一緒のバス(またはバンなどの大型車)に乗って移動する形態のツアーを指します。

これでも分かりづらいので、最大のデメリットを最初に言っておくと、「待たされるかもしれない」ということです。それも結構な時間を。

具体例を挙げて説明してみたいと思います。

スポンサーリンク

空港~ホテルの送迎

「空港で最大30分のお待ちいただくことがあります」
「空港で他のお客様を最大1時間お待ちいただくことがあります」

このような但し書きが旅行条件に書かれていたりします。これは自分が空港に到着し、荷物も取って出発準備が整っても、他のお客さんが到着するまで待たないといけないということです。

空港到着時の所要時間と待ち時間のイメージ

このパターンだとAさんはCさんを35分待つことになりますが、Cさんが12:05に到着しても、荷物を受け取り、出発準備が完了するまで30分程度は要するので、出発できるのは12:30を過ぎるでしょう。また、Aさんのフライトが10分ほど早く着いて、Cさんのフライトが5分遅延したとすると、待ち時間はさらに増大する可能性あり。フライトは5分や10分の早着や遅延は日常茶飯事ですから、この程度の変更は十分に予想できる範囲内です。

さて、このAさん、Bさん、Cさんが揃い、ホテルに移動します。このホテルの回り方によっては、さらにロスタイムが増えることも考えられます。特に大都市では一方通行が多く、極力スムーズに回ることのできるルートが設定されるので、一番最初に到着したAさんが一番最初にホテルで降車できるとは限りません。もしかすると、Aさんが一番最後の降車になるかもしれません。

Aさん、気の毒ですけど、こういうことあり得ます。

次にホテルから空港に向かう逆方向ついて見てみましょう。

例)
Aさん Aホテルに宿泊。10:30の国内線フライトで出発
Bさん Bホテルに宿泊。11:00の国内線フライトで出発
Cさん Cホテルに宿泊。11:10の国内線フライトで出発

ホテルから空港までの所要時間1時間。チェックインは1時間前を前提条件にすると、ホテル出発時間は一番早いAさんのフライト時間に合わせ、8:30ホテル出発となります。但し、宿泊ホテルがそれぞれの異なるので、3つのホテルのうち、一番最後になるホテルを8:30に出発できるようスケジュールが組まれます。ホテル間の移動時間はそれぞれ10分と考え、ホテルの回る順番をA→B→Cと仮定すると・・・

Aホテル 8:00
Bホテル 8:15
Cホテル 8:30

大体こういった感じの出発時間になります。ホテル間の移動にかかる所要時間は10分ですが、ロスタイムも考えて、5分ほど余分に見積もります。実際現地では
「お迎え時間が多少前後しますので、早めにホテルのロビーにてお待ちください」
といった案内がされることが多いようです。

このように空港到着後だけではなく、ホテル出発の際にもロスタイムが発生します。

日帰りオプショナルツアーの混乗

基本的にホテルから空港出発の際に考えられるロスタイムと同じで、いくつものホテルを回る場合、最初のホテルから乗るとロスタイムが多くなります。ただ、日帰りのオプショナルツアーの場合、ホテルから空港に出発する時のように、荷物の積み込みや積み下ろしという作業がほとんどない分、スムーズに発車することができるので、そこまでストレスを感じないかもしれません。

なぜ、混乗なのか?

旅行会社もコストダウンを図るために、1台の車になるべく多くのお客さんを乗せるようにしています。しかし、旅行会社一社だけでは、バス1台分埋められるほどのお客さんはいません。なので、他社混乗と言って、旅行会社関係なく、いろんな会社のツアーのお客さんが乗っている事があります。

誤解を恐れずに言えば、カナダに関してはパッケージツアーを作っている会社が多すぎです。だって、A社のツアーでカナダに来たら、空港からホテルへの送迎はB社とC社のツアーのお客さんが一緒に乗っていて、しかも、宿泊ホテルが一緒だったりします。だったら、A社、B社、C社、どのツアーできても一緒ですよね。

話が横道にそれました。

混乗というのは、旅行会社が行っているシャトルバスや定期観光バスのようなものと考えれば良いでしょう。ただ、普通のシャトルバスと異なり、決まった時刻表というものがなく、その日その日のお客さんの到着スケジュールなどをにらみながら、適切な時間に配車されているわけです。

ツアーの一部に組み込まれているために、「待たされる」ということにどうしても拒否反応を感じてしまうのですが、シャトルバスや定期観光バスなら、空港で出発時間まで待つことも当然だし、ホテルの回る順番によるロスタイムも受け入れられると思います。定期観光バスのように決まった時刻表がないため、スケジュールが事前に分からないことも理由だと思いますが、現在パッケージツアーで使用される移動形態は、カナダに限らず、ほとんどがこの「混乗」と呼ばれるものなので、ある程度は「待つ」ということを考えておいたほうが良いでしょう。

どうしても「待つ」のはいやだ!という方のために、専用車プランを用意している旅行会社もたくさんあります。ただし、シャトルバスからハイヤーにアップグレードするようなものなので、価格は相当跳ね上がることは間違いないでしょう。

混乗はツアーの価格を実現するための一部と考えておきましょう。

おわり。

タイトルとURLをコピーしました