ファーストキャビンは秋葉原、大阪難波、京都烏丸、羽田空港第一ターミナルに展開し、カプセルホテルとビジネスホテルの中間的な存在として、一風変わった作りの宿泊施設です。東京、大阪、京都という大都市のど真ん中という交通至便なロケーションに加え、カプセルよりも格段に居住性が良いということで、以前から興味あり。
そこで、日本に帰国した際、秋葉原のホテルに試しに泊まってみました。その際の雑感を記しておきたいと思います。
アクセス
JR秋葉原駅昭和通口から10分以内の距離です。
昭和通の信号を渡って、右へ。2つ目の通りを左に入って、少し歩いた場所です。(ホテルサイト内の地図はこちら)
ただ、表通りに面していないので、少し分かりづらいロケーション。ホテルにもそういう意見が届いていたようで、看板を大きくするなど、対処したようです。ただ、秋葉原に詳しい人でない限り、きちんと場所を把握していないと、分かりづらいと思います。私は適当に場所を頭に入れただけだったので、1本間違えて、えらく時間をロスしてしまいました。
ただ、一旦ロケーションを把握してしまえば、交通至便な場所だと思います。多少の居住性を無視しても、ロケーションと値段のバランスがこのホテルのウリですから。
客室
このホテルはカプセルホテルと同様で部屋に鍵がかからないため、女性と男性が別フロアになっています。エレベーターから別々で、さらに客室階に着くと、鍵のかかったドアがあり、宿泊客しか入れません。セキュリティー的には全く問題ないかと思います。
客室フロアに入って、廊下を見渡した様子が一番上の写真。各ユニットはドアはなく、ファーストクラスという広いタイプでは、アコーディオンドア。ビジネスクラスという通常タイプでは、ブラインドで仕切られています。ファーストクラスでは、ベッドの横に立てるスペースがあり、ビジネスクラスでは、ベッド以外に足を置くスペースはほぼ皆無です。
私が泊まったのはビジネスクラス。以下、ユニット内の写真です。
まず、ブラインドを開けて見た、ユニットの全景です。
当然、窓はありません。
続いて、部屋に備え付けのアメニティ。
各種タオル、洗顔用品、歯ブラシ、そして、キャビンウェアと呼ばれる濃紺の寝巻きと使い捨てのスリッパです。館内はキャビンウェアとスリッパで移動しても問題ありません。
そして、2つの鍵。
大きな方は客室フロアへのエントリーキーで、小さなほうは部屋のセーフティボックスの鍵です。客室フロアへの鍵は外出時には、フロントに預けるように促されます。セーフティボックスの鍵はもちろん自己管理。腕に巻けるようになってますし、濡れても問題ないので、風呂に付けて行くことも可能です。
そのセーフティボックスはベッドの横にある黒い細長い部分にあります。
細長い造りですが、深さは十分にあり、私はノートPCと容量40リットルのバックパック、三脚などを余裕で収納できました。ただ、幅の広いショルダーバックなどは、形状的に入れづらいと思います。あと、スーツケースなどももちろん不可。ベッドの下にも多少のスペースはありますが、部屋に鍵がかからないため、出来れば、セーフティボックス以外には、あまり荷物を置かないほうが賢明でしょう。
私は別にあったスーツケースは、フロントに預けました。こうしたユニットに置いておけない荷物は、すべてフロントで預かってくれます。
次にベッド横のコントロールパネル。
左から、イヤフォンの差込口、LANポート、コンセント2つ、空調、照明、そして、緊急用ボタン。
この宿泊施設の構造上、音はすべて外に漏れるので、テレビから音は出ません。すべてヘッドフォンで聞くことになります。ヘッドフォンはチェックインの際に渡されます。形状は上の写真にあるタイプ。
LANポートがありますが、コードは部屋にはありません。フロントに言えば、あるでしょうが、館内には無料のWI-FIがあるので、使用頻度は低いと思います。その他、コンセントや各種スイッチはご覧の通り。
そして、テレビですが、入り口の壁の上に設置されいます。
ユニットの奥が枕の位置なので、そこに寝転べば、ちょうど見える角度です。
その他の設備
トイレとシャワーはもちろん共用。もちろん客室階にあります。
あと、1階フロント裏に大浴場があります。小さな銭湯くらいのものをご想像ください。そして、フロント横にロビースペースがあり、飲食したり、デスクワークするような共有スペースになってます。
個人的な感想
これで、1泊4800円でした。大阪や京都ではもう少し安い料金ですが、秋葉原ではこれが通常料金のようです。
私は19時ごろにチェックインしましたが、その後、0時近くまで外出していて、翌日は朝の6時にはチェックアウト。ただ、寝るだけに使用しましたが、やはり、少し落ち着きませんでした。一番の不便はスーツケースが部屋に置けないこと。スペース的にもセキュリティー的にも、部屋に放置しておくわけにはいけません、着替えやら、その他必要なものをスーツケースから出して、部屋に別にしておかないといけません。そして、チェックアウトの際には、フロントからスーツケースを取り出して、中身を整理しないといけません。
また、スーツケースを開ける場所もユニット内のベッドの上か、ユニットの前の廊下しかありません。廊下には人通りがあまりなかったので、私は廊下で開け閉めしましたが、それでも早朝の出かける際には、周りに迷惑がかからないように、音を出さないようにしましたし、何かとこれが不便でした。
あと、レビューなどで見ると、他の宿泊客がうるさかったという声も聞いたのですが、私が宿泊した際には、2月の閑散期ということもあったのかもしれませんが、静まり返っていました。
場所を考えたら、この料金はかなり安い設定です。秋葉原で安い宿泊、となれば、良い選択だと思いますし、私のように荷物が多くなければ、使い勝手が良いと思います。ただ、大きな荷物があれば、結構不便です。私のように海外から出向く人間は、荷物がどうしても大きくなりますので、多少ロケーションが悪くても、通常のビジネスホテルの方が便利だと思います。