青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸を見学

青森港に繋留されている八甲田丸

北海道に行く途上で青森に宿泊。台風の影響で結局北海道には行くことができなかったのですが、空き時間を利用して、青森駅近くに博物館として繋留されている青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸を見学してきました。今回はこの船の見学の顛末を記します。

※投稿内容は執筆時の情報に基づいています。

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八甲田丸は現存する2隻のうちのひとつ

函館の摩周丸。花火大会のときに外観を見ただけ

青函トンネルが開通するまで、函館と青森を結んでいた青函連絡船ですが、現存するのは函館に繋留されている摩周丸と、この青森にある八甲田丸のみです。摩周丸は外観しか見たことがありませんが、鉄道車両が積載されていた車両甲板は公開されておらず、そこが見られるのは八甲田丸のみです。車両甲板は連絡船最大の特徴なので、個人的にはここが一般開放されている八甲田丸を見る価値は摩周丸よりも高いと思います。というわけで、北海道に行くことができなかったこともありますが、八甲田丸の館内を見て、青函連絡船が運航されていた時代に思いを馳せてみたいと思います。

*2018年10月現在、函館にある摩周丸は台風21号の影響で繋留しているチェーンの1本が切れ、閉館しています。詳しくは公式サイト(外部リンク)でご確認ください。

連絡船運航当時の青森桟橋第二岸壁に繋留

以前の連絡船への通路は現在、駅の東西を結ぶ自由通路になり、八甲田丸にも直結

青函連絡船が運航されていた当時、青森駅には3つの岸壁がありましたが、そのうちの第二岸壁の場所に八甲田丸は繋留されています。この岸壁は運航当時は青森駅と連絡橋で結ばれていましたので、青森駅から至近距離にあります。アクセスでは徒歩5分とありますが、実際に歩いてみると5分ではやや厳しいかな、という距離です。Googleマップでも450mで6分との表示です。

すごく細かいことですが、見学後、青森駅から電車で移動する場合、改札からホームまでの移動時間もあるので、遅くとも電車の出発時刻の10分前には出たほうが良いと思います。

運航当時のように青森駅からの線路はつながっていませんが、可動橋は当時のものが残されており、その部分の軌道も残されており、当時の様子をうかがい知ることができます。

後部扉が開いていれば、現役時代と何ら変わらない風景

では、船内に入ってみましょう。

船内は完全に博物館

船の2階に当たる入り口

入ってすぐのところで入場券を購入します。八甲田丸だけなら500円。

入場券を手に船内へ
入り口には記念撮影用の制服があります。

周辺施設との共通券もあります。詳しくは公式サイトで。

青森市港湾文化交流施設 青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸(外部リンク)

そこからまず3階に上がると、青函ワールドの展示物です。これはもともと同じように保存されていた羊蹄丸の中の展示物だったものですが、羊蹄丸が解体されるに伴い、移設されたものです。昔の青森を再現した蝋人形館と言ったところで趣です。

その隣にはミニシアターがあり、青森と連絡船の歴史についての映画が放映されています。

そして順路に従い3階の反対側に行くと、青函連絡船の展示物が並びます。

連絡船の模型
懐かしい案内板の数々

このセクションでのお目当ては当時のグリーン席に使用されていた座席。

このグリーン席は実際に着席可能です。

寝台室も残されていますが、室内に入ることはできません。

その他、船長室や事務長室が残されていますが、こちらも外から見るだけです。

残念ながら、普通船室の座席、桟敷席、喫茶室や食堂など、他の設備はありません。食堂などがそのままの形であって、海峡ラーメンなど当時のメニューが楽しめれば、なお良いのですが、さすがにそれは高望みというもの。

4階に上がると、ブリッジや通信室など、実際に船の運航を司っていた場所を見ることができます。

船長は本物ではありません。

また、甲板上に出て、煙突に儲けられた展望デッキから青森港の風景を楽しむことができるようですが、私の訪問時は台風接近により甲板へのアクセスが閉鎖されておりましたので、そこからの風景を楽しむことはできませんでした。残念無念。

外に出たかった…

4階からは一気に1回までエレベーターで降りて、八甲田丸の目玉と言える車両甲板へ。

実際に積み込まれていたのは貨車だけでしたが、北海道を走っていた気動車のキハ82系などが展示されていて、小さな鉄道博物館のようです。

郵便荷物車
特急型気動車キハ82系

車両甲板自体はカーフェリーと同じような作りですが、やはり船の中に線路があり、鉄道車両があるというのは、一種独特の雰囲気です。

後部扉、船内から見たところ
後部扉から車両甲板を見たところ

そして最後に見られるのが車両甲板の下にある機関室です。

ブリッジと同様にめったに見られるものではないのですが、やはりワタシ的には車両甲板が一番の見どころであり、それを見た後だと、少々テンションも下がり気味です。

この後、もう一度車両甲板に戻り、さらに階段を上ると2階の入り口に戻り、観覧終了となります。

全部見た感想ですが、途中でも触れましたように、贅沢な望みとはわかりつつも、普通席や食堂など、もう少し青函連絡船として使用されていた当時の設備がそのまま残されていれば……、と強く思いました。ただ、車両甲板は見応え充分でしたし、これだけ大きな船を維持管理していくだけでも大変なのは十分理解できます。鉄道や連絡船に興味がある方なら、ぜひ見ておくべき博物館だと思います。入場料も500円とリーズナブルですし。