VIA鉄道カナディアン号 乗車記その6 カムループス駅停車とコーチクラス席

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VIA鉄道カナディアン号 乗車記その5 スカイラインカーと朝食からの続き

朝食も終わったので、ダイニングカーより前にあるエコノミークラス席を見学にいきます。

すると、ダイニングカーのスタッフが、

「どちらへ? お客様は寝台車クラスのお客様ですよね?」

と聞くので、

「食後の運動に、エコノミークラスへ散歩です」

と答えると、

「そうですかー」

と、物好きな人がいるもんだ、というような顔で見られました。
まあ、私も取材を兼ねて乗っているので・・・と説明するのはめんどくさいので、

「そうです(きっぱり)」

と、エコノミークラスに向かいました。では、エコノミークラスの座席をご紹介します。トップにある写真はデッキから車内全体を見た風景。

そして、デッキのそばには、荷物置き場があります。

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ただ、スペースがあるだけで、鍵が掛けられるロッカーになっているわけでもないので、管理は自己責任において・・・となります。

座席は結構広め。

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身長184cmの私が座っても、足元は広々。

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座席は大きくリクライニングしますし、上の写真のようにフットレストがあり、さらにレッグレストもあります。この部分においては、日本のグリーン車並なのですが、2列+2列なので、座席幅は普通車程度ですし、隣席との間にアームレストもありません。一人旅で、隣に乗客がいると、少し窮屈に感じると思います。

各座席にはコンセントが標準装備。

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WI-FIはありませんが、PCなどを持ち込んで使用するには便利です。(ただし、電圧110Vと日本より高いので、ご利用は自己責任でお願いします)

あと、車内の中央には機関車の模型のディスプレイ。

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VIA鉄道のものではなく、貨物列車の機関車なのが残念。

ところで、このエコノミークラスの写真、すべて無人ですよね。エコノミークラスは3両あったのですが、乗客は他の2両に集められていて、1車両丸々無人でした。そのときは不思議に思いましたが、後ほどカムループス停車の際、大きな学生のグループが乗車してきたので、そのグループのために、丸々空けていたのではないかと思います。

さて、エコノミークラスにもスカイラインカーがあります。その半地下の部分には売店があって、軽食を購入することができます。以下の写真は、その軽食コーナーのメニュー。

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さて、食堂車に入ろうとすると、目に付いた張り紙が・・・

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ここから先は寝台車クラスのお客様のみ通行が可能です、とのこと。

VIA鉄道のサイトでは、エコノミークラス乗客の食堂車利用の可否についての説明が曖昧なのですが、ここでは明確に利用不可ということでした。
ただし、列車がジャスパーを過ぎると、エコノミークラス方面からダイニングカーに入ってくる人がいました。この列車は、ジャスパー~バンクーバー間のみの利用が圧倒的に多いので、この区間だけは寝台車クラスの乗客を裁くだけで手一杯の様子。それ以外の区間では、比較的余裕があるので、エコノミークラス乗客も受け入れているようです。

列車はガタンゴトンと走っていますが、ものすごく遅れていました。カムループス到着時間になっても、その気配はなく、特にアナウンスがあるわけでもありません。しばらくすると、めちゃくちゃ長い貨物列車と行き違い。

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この貨物列車を待っていたために、徐行したり、止まったりで、遅れが生じていたようです。

VIA鉄道が走る路線は、基本的に単線。(もちろん非電化)
100両編成以上、長さ1km以上はある、長大編成の貨物列車が優先で、旅客列車はその合間を縫って走ります。なので、遅れても仕方のない状況で走っています。

そして、やっとカムループス到着。1時間20分遅れの7:20に到着です。

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以前、カムループスからバンクーバーへの列車の乗車を計画していたこともあり、そのときにカムループス駅の場所を調べていたのですが、ここまで何もない場所とは思いませんでした。

こちらの鉄道なので、ホームがないのはともかく、周りはただの原っぱ。給油のために停車という、運行上の理由による停車という側面もあります。

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駅舎にいたっては、ただの待合室という感じ。

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カムループスからバンクーバー行きに乗ると、発車時刻が深夜0時前なので、列車が遅れて、この待合室で待っていると、さぞわびしい気持ちになりそうです。

ところで、VIA鉄道の時刻表を見ると、バンクーバーからカムループスの間にも停車駅がたくさんあるはずなんですが、貨物列車との行き違いなどを除けば、駅に停車した様子はありません。カナディアン号ではカムループスやジャスパーのように、必ず停車する駅以外は、乗客がいなければ、すべて通過しているようです。日本の列車と違いって、事前に切符を購入して乗車することが前提ですし、需要もほとんどないのでしょう。この列車は移動手段というよりも、観光列車という側面が強いようですから。

さて、カムループスでは本来35分停車するところ、遅れていたこともあって、20分ほどで切り上げ、出発です。

では次回は、この列車のハイライトであるカナディアンロッキー越えへ。VIA鉄道カナディアン号 乗車記その7 昼食とカナディアンロッキーの車窓、に続きます。

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