海外に住んでいても日本のものが気になる。
日本の動画が見たい。日本の本が読みたい。
そんな方の強い味方、VPN。
ネット検索すると、こんなのがよく出てきますが、結論から言えば、止めといたほうが良いです。
すでに使えないケースが多発しており、先を考えても良くなる見込みがありません。
そんなVPNを使った現状、その背景、そして先行きについて説明します。
*VPNについては説明しませんので、VPNそのものがわからない方は「VPN 日本 動画」などのワードでググってください。
すでにアマゾンプライムはVPNをほぼブロック
有料VPN会社は数多くありますが、よく知られているNord VPNやセカイVPNでも日本のアマゾンプライムはブロックされます。
日本版NetflixやHuluなどは今は視聴可能ですが、明日は分かりません。
アマゾンプライムも、今、あなたが試したら、繋がるかもしれません。
VPN運営会社の存在理由は国外からはアクセスできないサイトにアクセスすることです。
なので、これができなくなったら、死活問題。彼らも日々対策を練っています。
しかし、イタチごっこなので、状況は日々変わります。
長い目で考えてください。
アマゾンやらNetflixなどのワールドワイドな巨大企業とVPN会社が対決して、VPN会社に勝算はありますか?
最終的にVPN会社は淘汰されると思います。
なぜ、アマゾンやらNetflixはブロックするのか?
これは配信コンテンツの契約と著作権の問題です。
国ごとに契約内容が違い、それにより配信されるエリアも異なります。
日本で作られたコンテンツは基本的に日本国内を対象としており、バラエティーなどは日本語と日本文化がわからないと理解できないものがほとんど。しかし、そうでないものは別の国でも配信されています。
例えば、「進撃の巨人」、「鬼滅の刃」など、日本の多数のアニメ作品は北米のアマゾンプライムやNetflixでも配信されています。
最近では、アマゾンプライムやNetflixは独自のコンテンツを制作しており、こうしたものは日本語であっても、字幕や吹き替えで世界的に配信されることがあります。
こうしたコンテンツは最初から世界配信を前提に制作されています。そして、動画配信と制作が同じ会社であり、細かい契約などに縛られません。
VPNを使って日本の動画サイトにアクセスしたからと言って違法というわけではありませんが、背景には著作権など、法的な問題があることは頭に入れておきましょう。
また、ストリーミングサービスを行う側として考えれると、国内配信のみか世界一斉配信かによって、コンテンツにかけるコストも変わります。
大手企業として、VPNであれ違った方法であれ、法的にも経営的にも国外からのアクセスは野放しにできないのです。
でも、やはり日本のドラマやバラエティーが見たい
先ほども言いましたが、VPN接続そのものは違法ではありません。
どうしてもというなら、VPNで試してもいいと思います。
しかし使えるVPNにお試し期間があっても、基本的に有料です。しかし、1年といった長期契約は絶対に避けるべきです。
多少コストがかかっても、1ヶ月毎にすべきです。
これは先ほど触れたように、イタチごっこの状況なので、今日使えても明日はわかりません。
そして、状況はよく変わります。
いろんな方法を自分で試すことができる人なら、やっても良いでしょう。そうでなければ、潔くあきらめましょう。
というか、そもそも自分で色々と試していける人なら、この記事にそもそもたどり着いてないのでは?
動画配信の未来を考えると、状況は良くなるかも
業界大手のNetflixですら、生き残りに危機感を覚えている状態で、業界はレッドオーシャン化しています。
ストリーミングサービスでは、これからはより専門化が進むと思います。
スポーツに特化したDAZNや、自前のコンテンツだけで勝負するディズニーなど、特定の市場で一定の需要があれば、それに特化したストリーミングサービスとして成り立ちます。
北米にあるCrunchyrollはその典型です。
このストリーミングサービスは日本のアニメに特化したもので、先日ソニーに買収されました。
有料会員になれば、日本でテレビ放映後の数時間後に字幕付きでアップされるほどです。
日本のテレビ放送局が市場拡大を目指し、柔軟な考え方に変われば、状況は変わるかもしれませんね。
少なくとも、ドラマや邦画なら一定の需要はあると思うのですが。
そんなわけで、日本のコンテンツも世界基準になると良いなと思います。