イエローナイフのオーロラ観賞に自力で行くと料金は安くなる? 2014-15年版

イエローナイフ
オーロラは冬のイメージがあるけれど、実際は夏でも見られる。 (C) Xander - Northern Lights at Yellowknife, NWT, Canada
スポンサーリンク

レベル4や5などのオーロラなら市街地でも見えますが、やはりオーロラ観賞は郊外に行かないとよく見えません。 (C) Xander – Northern Lights at Yellowknife, NWT, Canada

毎年アップしている「オーロラ観賞地として知られるイエローナイフに自力で行ったら、どうなるのか?」というお題ですが、情報を2014年~15年シーズンに更新しました。

では、以下検証してみましょう。

パッケージツアーを比較対象として

ツアーはたくさんありますが、大手旅行会社H.I.S.のツアーで内容も平均的な下記ツアーを対象にしたいと思います。

【早割90・60】オーロラ観賞ツアー宿泊日数分付!オーロラ満喫 イエローナイフ5日間 ディスカバリーインに滞在

料金は最低料金である1月15日出発の244,000円を比較対象にします。
料金には燃油サーチャージは込みになっていますが、諸税は含まれていません。乗り継ぎパターンにより請求額が異なりますが、バンクーバーとカルガリーを経由する最も高いパターンを想定します。内訳は以下の通り。

  • 成田国際空港施設使用料大人:2,090円(子供:1,050円)
  • 成田空港旅客保安サービス料:520円(子供同額)
  • 航空保安料:2,140円(子供同額)
  • バンクーバー空港施設使用料(帰国日国際線出発分):1,610円(子供同額)
  • バンクーバー空港施設使用料(到着日国内線出発分):860円(子供同額)
  • カルガリー空港施設使用料(国内線出発分。到着日・出発日の計2回):1,770円x2=3,540円

よって、諸税の合計額は10,760円。旅行代金総額は254,760円です。
因みに、90日前申し込みの早割りで10,000円、55日前の申し込みで5,000円の割引があるので、大いに活用したいところです。
また、オーロラが見えなかった場合、3万円のキャッシュバックというのがあります。以前は5万円だったのですが、少しグレードダウンしました。ただ、オーロラを見に行って見えないほど悲しいことはなく、それが3万円で癒されるのかどうかわからないので、とりあえず、比較の対象からは外します。

航空券の料金を見てみると

成田~イエローナイフの料金をエアカナダ公式サイトで見てみると、最低料金区分のタンゴ料金で往復151.010円でした。往復ともにバンクーバー、エドモントン経由のフライトで、サーチャージ、諸税など全込み料金です。格安航空券を探せば、もっと安いものがあるかもしれませんが、とりあえず、エアカナダのタンゴ料金を前提にします。

また、バンクーバーに長期滞在するので、バンクーバーまでの航空券だけを押さえておき、イエローナイフまでの航空券は現地で購入と考えておられる方もいらっしゃるようですが、成田~バンクーバー~イエローナイフの往復航空券を購入し、バンクーバーでストップオーバーにする航空券の方が、通常安くなります。同じくエアカナダの公式サイトでバンクーバー~イエローナイフの往復料金を出してみると、全込み最低料金で58,450円でした。エアカナダの成田~バンクーバーが10万以下で取れたとして、ほぼ同額なので、安くなるというケースは非常に稀だと思います。予定が決まっている限り、日本から通しの航空券を買うほうが、リスクが低いと思います。

さて、ツアー料金から航空券代金を引くと、残り104,750円になりました。これで現地滞在費用を賄えるのかどうかを見てみましょう。

タクシーは呼ばないと来ない?イエローナイフ空港からダウンタウンまでの移動

空港はバスターミナル並みの大きさ。カナダの地方空港はほとんどこんな感じです。(C) CambridgeBayWeather – The front of Yellowknife Airport from left to right.

イエローナイフ空港は非常に小さく、市バスなどの公共交通機関はありません。移動はタクシーまたは各ホテルのシャトルバスを利用します。シャトルバスを運行しているホテルは、以下の4つ。

  • エクスプローラーホテル
  • デイズイン&スイーツ・イエローナイフ(旧シャトーノバ)
  • イエローナイフイン
  • キャピタルスイーツ

今回対象にしているツアーで使用するディスカバリーインにはシャトルがありません。なので、タクシーの利用となります。料金は片道$15.00程度。これに$2.00程度のチップを計算に入れておきましょう。空港にはタクシーがいないこともあります。空港内にタクシー会社への直通電話があるので、それで呼ぶことになります。ご注意を。

ディスカバリーインは本当に安いのか?

ホテル比較サイトHotelcombine.comで調べたところ、2名1室$147.00(税5%込)あたりが最安値。ツアー料金は2名1室料金が基本なので、この料金の3泊分を2で割った$220.50を目安にします。

しかし、カテゴリーが上のキャピタルスイーツやイエローナイフインも2名1室$150.00(税込み)程度で確保可能な日付があります。この程度の料金差なら、ホテルランクが1ランク上の、これらのホテルを取っても良いと思います。それにこれらのホテルだと、ホテルの無料シャトルバスが用意されていることがあるので、3泊で1室$40程度の差額であれば、タクシー代金で相殺できます。ディスカバリーインは宿泊するには必要にして十分という感じのホテルで、まさにスタンダードのホテルそのものです。過度の期待は禁物。

オーロラツアーはいくら?

以前の記事でも書いたのですが、自力でオーロラを見に行くのは限りなく不可能です。町中では明かりが多過ぎて見づらいですし、郊外に行くにはレンタカーなどの足が必要。ただ、零下30度以下になろうという土地で、自分で車を運転して人気のない郊外に行くのはあまりに危険です。よって、ここはオーロラツアーを利用するしかありません。

パッケージツアーで使用されているのがオーロラビレッジという現地催行会社。この会社のオーロラツアーは1回$126.00。3回行くと$378.00です。パッケージツアーではさらにオーロラこたつがおまけに付いていて、これが$26.25。さらに防寒具5点セットが付いているのですが、これが自力で行くと付けられません。じつはこれが最大の問題でして、極北の地ではスキーウェアなど、通常の防寒具ではまったく歯が立ちません。しかし、無いものは計算に入れられないので、ここはオーロラツアーとオーロラこたつだけを計算に入れます。(防寒具を入れたい場合の方法は後述)

こちらでかかる料金総額は$404.25です。

合計すると・・・

為替レートを $1.00 = 102.50 を使用します。1円単位は四捨五入します。

航空券     151,010円
タクシー    3,490円  ($34.00)
ホテル     22,600円 ($225.50)
オーロラツアー 41,440円 ($404.25)
合計      218,540円

実質的な為替レートはここまで良くないと思いますが、それでもツアー代金254,760円に比べると、確実に2万円は安くなると思います。それにおまけのオーロラこたつをカットすると、さらに2,000円程度下がります。

防寒具を付けるなら現地売りのパッケージツアーを利用するのもひとつの方法

さて、極北の地では防寒具が問題ということですが、防寒具が欲しいなら、航空券をご自身で用意し、現地部分だけのパッケージツアーを使うと方法がおススメです。上のオーロラツアーでも紹介したオーロラビレッジ社がパッケージを販売しています。

オーロラビレッジ デイズイン宿泊パターン $732.90(税込み)

バンクーバーの現地旅行会社でもイエローナイフ到着から出発までの現地部分のみのパッケージツアーを販売しています。
ナビツアー 2014/15冬シーズン】 人気の犬ぞり体験付き!イエローナイフ・オーロラツアー<日本語ガイド>3泊4日 $635.00(税込み)

いずれのツアーも防寒具が付いています。防寒具代金を考えると、これらのツアーを利用したほうがホテルとオーロラツアーを自力手配するよりもバリューが高いですね。ナビツアーのものは犬ぞりまで付いてます。

また、自分で航空券を手配すると、現地での時間を最大限に使えるフライトが確保できるのも魅力です。パッケージツアーでは、国際線までは指定されていても、現地到着の国内線フライトまで指定できることはほとんどありません。国内線によって、到着時間に最大10時間の差が出ます。実際に上で紹介したH.I.S.のツアーでも、一番下にある「ご案内」の中で、

「イエローナイフへの航空便数の関係上、乗継地で最大10時間程度お待ち頂く場合がございます。」

という一文があります。これはどこの旅行会社のパッケージツアーでも似たようなものなのですが、国際線の便名は確約できても、国内線は確約できません。実は旅行会社にとっては国際線よりも国内線の手配が難しいことが覆いのです。国際線に比べて座席の絶対数が少なく、取れないときは本当に取れません。

そんなわけで、自分で航空券を押さえるということは、現地での到着出発時間、現地で実際に使える時間など、旅行としてはごく基本的なことを明確にする方法なのです。

日本からイエローナイフに行くフライトの乗り継ぎパターンについては、2013-14年シーズン イエローナイフに行くフライト乗り継ぎパターンのまとめをご参照ください。

自力で行く場合の、デメリット

イエローナイフへは最低でも1回の乗り継ぎがあります。乗り継ぎでトラブルが発生すると自力で解決せねばなりません。パッケージツアーで行くと、ツアーの種類にもよりますが、現地旅行会社のサポートが受けられるものがあります。実際、いつもいつもトラブルの場に係員が来てくれるわけではありませんが、日本語でかけられるフリーダイヤルのサポートがあり、その場に応じたアドバイスが受けられると思います。また、ホテルのキャンセルやツアー内容の変更など、トラブルが発生した後も、出来る限り、元のツアーに近い状態への旅程変更を行ってくれます。(もちろんオーロラ観賞の回数は1回減るし、帰国日が延ばせるわけではありませんが)

こうしたサポートに対して、バリューをどう考えるか?これがポイントではないかと思います。

以上、オーロラツアーの選ぶ際、お役に立てれば、幸いです。

タイトルとURLをコピーしました