VIA鉄道カナディアン号 乗車記その2 一人用個室の全貌を明らかに!の記事からの続き
部屋も落ち着き、では寝台車クラスの車内探検。
私の車両のすぐ隣は、2階建てのドームカーである、スカイラインカー。
早速、そちらに出向くことにしましょう。
ところが、2階ドームに上がる階段部分で、
「あなたはツアーの参加者ですか?」
とスタッフから質問。
「いえ、違います」
と、私。
「ここはツアーの方、専用なんです」
と、スタッフ。
よく理解できなかった私でしたが、どうも、貸切になっているっぽい。
ごり押ししてら、入れそうでしたが、どうも空気に馴染めないので、他の車両に移ることに。
ところが、よく見たら、スカイラインカーの入り口ドアに、”Private”の文字がありました。私の部屋の前にはアメリカ人のツアーグループ添乗員氏がいたので、どうもそのグループが貸しきっているようでした。
よく周りを見ると、どうも私の車両、その後ろの車両も、ほとんど同じツアーグループのお客さんらしく、私だけが個人旅行の乗客といっても良いくらいでした。
「なんで、こんな部屋をあてがったのだ」と少々腹立たしく思うものの、出発早々腹を立てても仕方ないので、3両後ろにあるパノラマカーに行ってみることにしました。
オンライン予約なら確認できないと思いますが、駅でチケットを買う場合、念のため、ツアーグループ貸切状態になっていないかどうか、確認してみましょう。
で、やってきました、パノラマカー。外観はトップの写真の通り、ステンレスカーの編成中、異質のカラーリングで目立っています。
内装は、こんな感じです。
天井までガラス張りで、パノラマカーの名前に相応しい眺望の良さ。スカイラインカーよりも新しい車両なので、居住性もなかなか。
ただ、若干シートピッチは狭め。テーブルを出すと、結構窮屈です。
やがて、ガタンと音がして、出発。20時30分、定刻通りの出発です。
ところで、このパノラマカーは、VIA鉄道のウェブサイトでも紹介されていません。スタッフに質問すると、いつも連結されているわけではなく、繁忙期のみ、とのこと。また、後ほど調べてみると、どうも3両しかなく、全編成に連結できるほどの余裕がないことも理由のようです。
さて、出発すると、ウェルカムシャンパンが振舞われます。
シャンパンに、数種類のカナッペ。勧められるがままに、シャンパン3杯、カナッペ3個を胃袋に収めて、ほろ酔い気分です。
このウェルカムシャンパンは、もちろん寝台車クラスの乗客のみで、ジャスパー出発後にも、同様のサービスがありました。停車駅ごとにあるわけではなく、節目になる駅の出発時のみ行われるようです。
この後、さらに車内を探検したかったのですが、出発後は通路で話しに花が咲いている乗客も多く、数両移動するだけでも大変。
なので、夜遅くまでパノラマカーでまったりと過ごし、ある程度、車内が落ち着いてから、探検を再開することにしました。
1時間ほど過ごした後、最後尾のラウンジスペースを持つパークカーまで移動することに。
行けども行けども寝台車の狭い通路を通っていきます。
途中、無人のダイニングカーを通過。
この時点まで、編成中にダイニングカーが2両あることを知りませんでした。考えてみたら、これだけの長大編成の乗客全員に食事を提供しなくてはいけないわけですから、ダイニングカー1両では全く捌けないですね。
狭い通路を抜け。
やっと最後尾のサロンスペースに到着。
やっぱり使い込んでいる古い車両なので、かなり「へたり」が目立ちます。
破れ掛けたシート。
汚れの目立つ天井。
雰囲気が良いだけに、この辺はぜひリニューアルして欲しいところ。
このパークカーやスカイラインカーでは、飲み物、クッキーや果物は常備されています。
コーヒー、紅茶なら、深夜遅くで無い限り、いつでも手に入ります。
パークカーにも2階ドーム部分があります。ラウンジスペースにある階段からアクセスします。
ドーム部分は真っ暗け。
赤く光る信号が旅情をそそります。
完全に真っ暗なら、天井のガラス部分を通して、星空がきれいに見えるのでしょうが、、階下の光が差し込んでくるため、イマイチ夜空は見えませんでした。
さて、車内探検も一通り済ませ、あとはシャワーを浴びて寝るだけ。
次回、VIA鉄道カナディアン号 乗車記その4 旅に必要なシャワーとトイレの記事で、それぞれの「個室内」の様子をご紹介します。