商品比較サイトでは比較できない、いくつかの旅行会社のツアーをピックアップし、その内容とバリューを比較してみます。今回取り上げるのは、3月出発のバンクーバー5日間のパッケージツアーです。
比較商品一覧
いずれも3月成田出発のバンクーバー3泊5日のツアーを4つピックアップしました。
- JTB 旅のアウトレット 燃油込み!1名様から出発保証!厳選ホテル3軒【フェアモント/ハイアットリージェンシー/ルネッサンス】から選べる!直行便で行く!バンクーバー ルネッサンス バンクーバー ホテル ハーバーサイド(部屋指定なし)
- HIS 往復直行便で行く! バンクーバー5日間 クオリティ・ホテル・ダウンタウンに滞在
- 阪急トラピックス バンクーバー フリープラン 5日間
- STワールド 世界でいちばん住みやすい街★バンクーバー1の大通りロブソン通りに面したバークレーホテル指定エアカナダ直行便で行くバンクーバー5日間
では、このJTB、HIS、阪急、それに加えて、ウェブ上では最低料金を提示しているSTワールドという4社の比較してみましょう。
旅行会社 | JTB | HIS | 阪急 | STW |
---|---|---|---|---|
最低価格 | 104800 | 159000 | 55000 | 49000 |
燃油 サーチャージ | 代金に含む | 代金に含む | 含まない | 含まない |
ホテル | ルネッサンスバンクーバー | クオリティホテルダウンタウン | ハイアットリージェンシー | バークレー |
航空会社 | エアカナダ直行便 | 日本航空直行便 | エアカナダ直行便 | エアカナダ直行便 |
送迎 | 往路のみ(*) | 往復 | 往復(*) | なし |
食事 | なし | なし | 朝食3回 | なし |
その他 付帯サービス | なし | トランスリンク1日チケットなど | なし | なし |
では、項目ごとに検証してみましょう。
料金
STワールドが一番安くなりますが、空港からの送迎など、何も付いていません。旅慣れた人で公共交通機関を使えるのであれば、これが一番ですが、そうでなければ、STワールドを選ぶ必要はありません。(バンクーバー空港からダウンタウンへの移動についてはこちらを参照)実際に往復送迎プランとして12000円と設定しており、これを払うと阪急の料金を超えてしまいます。あと6000円払って、阪急かJTBのツアーを選択すべきです。
JTBやHISは燃油サーチャージが含まれているため、料金面では、他の2社に比べて大きく引き離されていますが、この記事を書いている時点で、燃油サーチャージは往復50000円です。そう考えると、55000円の阪急は105000円となりJTBより高くなります。HISは燃油分を考慮しても料金に50000円以上高くなります、最高で89日前申し込みの20000円早期割引がありますが、これを考慮しても、ちょっと競争力に欠けてしまいます。
というわけで、単純な料金比較ではJTBがトップですが、中身を見た場合のバリューは別です。
ホテル
一番良いのは阪急で利用するハイアット。ダウンタウンど真ん中のロケーション、館内設備ともに、このラインナップの中では最高級です。次はJTBのルネッサンス。ロケーション、設備ともに、ハイアットより少し落ちます。
STワールドのバークレーはホテルランクとしてラインナップ中で最も低くなりますが、ロブソンストリートに面したロケーションは最高です。ただし、ホテルそのものに多くは期待できません。ロケーション重視と考えてください。
最後にHISのクオリティーホテルですが、ダウンタウンのはずれのロケーションです。入り江を挟んで、グランビルアイランドは近いのですが、ロブソンストリートなどのダウンタウン中心までは最低でも徒歩20分。ホテルとしては可もなく不可もなくという中クラスのホテルです。
というわけで、料金とホテルを考え合わせると阪急がトップ。
航空会社
HISのみが日本航空で、あとはエアカナダのバンクーバー直行便。どちらが良いかは好みによるところがあい、移動時間での差はほとんどないので、比較対象とはしません。
送迎
前述の通り、STワールドは送迎を含まず。阪急とHISは現地係員による往復送迎が含まれています。
*ウェブ上では阪急トラピックスでは、復路で送迎を含むという記載がありませんでした。しかし、ご自身で移動してくださいという記載もないので、含まれていると考えます)
一番注意しなくてはいけないのがJTBのツアー。往路のみ含むとありますが、ホテルまで実際には連れて行ってくれません。ダウンタウンの中心にあるフェアモントホテルバンクーバー内にあるJステーションと呼ばれるツアーデスクへと案内され、そこで現地滞在中の説明が行われ、その後、解散⇒自由行動となります。スーツケースなどの大きな荷物は先にホテルに届けられますので、手荷物だけ持っての自由行動ですが、バンクーバーへの直行便の到着時間は午前中。説明会が終わっても、お昼過ぎくらいなので、ホテルのチェックインには早く、ホテルに行きたくても行けません。また、ホテルへのチェックインも自分で行う必要があります。
というわけで、送迎を考え合わせても、阪急がトップ。
*因みにツアーで含まれる送迎は混乗という乗り合いになります。詳しくは「混乗、混載サービスとは?」にて。
食事
阪急のみがホテルでの朝食3回付き。ハイアットのレストランで朝食を食べたら、確実に$20以上しますので、6000円くらいの価値があると考えてよいと思います。
これにより、阪急のツアーがさらに他のツアーを引き離しました。
その他、付帯サービス
HISだけが、トランスリンクの1日乗り放題チケット、ウォーキングマップ、OKギフトショップ(大橋巨泉氏のお土産屋さん)の10%オフ券を付けています。トランスリンクとはバンクーバーの交通局で、スカイトレイン、市バス、シーバス(ノースバンクーバーへの連絡船)を運行しており、1日券はこれら全てが乗り放題になります。このトランスリンクの1日乗り放題チケットだけが具体的な料金に換算できますが、これが$9。円に換算して7~800円というところですから、比較の大勢には影響がありません。
結論
ベストバリューは阪急。含まれているものの足し算引き算をした場合、ほぼ最低料金であるにも関わらず、ホテルは比較ツアー中で最高ランク。朝食も大きいと思います。
しかし、燃油が高いですね。ツアー料金が倍になってしまいます・・・