VIA鉄道周遊券(キャンレールパス)の使い方を徹底解説。周遊券を使った行程 その1カナダ全土編 VIA鉄道で大陸を横断!

カナディアンロッキー最高峰のマウントロブソンの麓を走るカナディアン号 (C) VIA鉄道

カナダ旅行といえば、航空機の国内線とクルマやバスを利用するパターンがほとんどで、鉄道は、バンクーバーからジャスパーへの夜行列車やトロントからモントリオールなどメープル街道沿いの路線が利用される程度で、あまりメジャーではなく、日本やヨーロッパのように移動手段として重要視されていません。本数が少な過ぎるなど、それなりの理由があります。しかし、逆に鉄道だけでカナダ旅行が成り立つのか?という視点で、行程を考えてみようというのが今回のお題。

※投稿内容は執筆時の情報に基づいています。

スポンサーリンク

周遊券Canrail Passを使ってみる

VIA鉄道にもパスがあります。乗り放題というわけではなく(仮に乗り放題だとしても、区間によっては、2日に1回しか列車が来ないような場所もあるので、乗り放題にする意味がないのですが・・・)、期限内に7回のエコノミークラスへの乗車が可能という条件です。パスには21日間有効でカナダ全国で使用可能なCanrail Pass-System、10日間有効で東部カナダでのみ使用可能なCanrailpass-Corridorがあります。主な利用条件と料金はVIA鉄道日本語サイトに説明がありますので、まず、こちらをご参照ください。

長距離列車に連結される2階建て展望車のスカイラインカー。エコノミー席の乗客でも利用可能。 (C)VIA鉄道

この2つのパスの条件で気をつけなければいけないのが、以下の条件です。

  • エコノミークラスのみ利用が可能で、追加料金を払ってもアップグレードは不可。
  • 事前予約が必要。

VIA鉄道にはグリーン車に相当するファーストクラスや、個室寝台などもありますが、これらはいずれも使用不可。乗りたい場合は、パスとは別に料金全額と別途払う必要があります。バンクーバーからトロントまでを走破するカナディアン号は3泊4日にもわたる長距離列車なので、長時間エコノミーで耐えられるだけの体力と忍耐力が必要です。

次に事前予約が必要という点ですが、いずれのパスも、「スーパーセーバー」、「ディスカウント」という安い料金の座席のみが利用可能です。ちょっと分かりづらいのですが、同じエコノミーでも、いろいろな料金で販売されており、パスではなく、単体のチケットとして買った場合、予約条件やキャンセル条件などの違いにより、こうした料金区分がなされています。これらの料金区分は、あらかじめ、エコノミークラスの座席数全体における割合が定められており、エコノミーに座席が残っていても、スーパーセーバーの座席はない、ということもあります。なので、スーパーセーバーのパスを利用している場合、いくらエコノミーに残席があっても、スーパーセーバーの座席がなければ、乗れません。これはディスカウントにも同じことが言えますね。

VIA鉄道の日本語サイトには、
「列車ごとにパスでご乗車いただける人数には限りがありますので、事前のご予約をお薦めいたします。」
との説明があり、その下に、
「スーパーセーバー・キャンレイルパスのチケットは、最初のご乗車の最低3日前までにご購入ください。すべてのご乗車についても、それぞれの出発の最低3日前にはご予約ください。」
「ディスカウント・キャンレイルパスのチケットは最初のご乗車の前日までにご購入ください。すべてのご乗車についても、それぞれの出発の前日にはご予約ください。 」
とありますが、予約は「お薦め」ではなく、「必須」と考えたほうが良いのでしょう。

また、日本語サイトには特に明記されていませんが、7回の乗車について、それぞれ1回のストップオーバーが認められています。バンクーバーからトロントへのカナディアン号に乗車し、ジャスパーにて途中下車しても、2回の乗車ではなく、1回の乗車という扱いになります。

というわけで、いろいろと制約の多いパスですが、この2つのパスの利用を前提に行程を考えてみることにします。

Canrail Pass-System (キャンレールパス-システム)

バンクーバーから乗車し、東部各都市を巡って、トロントに抜けるというパターン。

1日目(火) 20:30 バンクーバー発 (片道1回分)
カナディアン号にてバンクーバーを出発。カナディアン号は週3回運行で、バンクーバー発、火曜、金曜、日曜のみ。この行程では火曜出発として考えます。

2日目(水) 16:00 ジャスパー着 (ストップオーバー扱いなので、まだ片道1回分)

3、4日目 ジャスパー滞在
カナディアンロッキーを観光します。この観光の費用や宿泊費は別途必要があります。

5日目(土) 17:30 ジャスパー発

6、7日目 車内
列車で旅をする場合。ここが一番きつい区間。途中、これといった観光地もなく、風景も大平原が続きます。丸3日車内がきついのであれば、6日目のウィニペグで下車して、2日間やり過ごすことも可能。ただ、2泊して何をするかといわれると、それも厳しいですね。11月初旬の一時期であれば、ウィニペグから北に向かうチャーチル行きに列車に乗り、白熊を見るということも可能。ただ、11月だと、カナディアンロッキーを始め、他の地区が閑散期で観光が著しく制約されますし、チャーチル行きの列車だけで片道2泊3日の汽車旅になるので、大幅な旅程の見直しが必要です。

8日目(火) 09:30 トロント着
この日はトロント滞在。観光もいいのですが、休養が必要でしょう。トロント滞在中にナイアガラに日帰り観光します。ナイアガラまで列車で移動することも可能ですが、短い距離で片道2回分を消費してしまうので、ナイアガラに滞在したい場合は、バス利用とします。また、ナイアガラ駅は滝からも離れているので、そのほうが便利です。

9日目(水) トロント滞在

10日目(木) 17:00 トロント発 → モントリオール 21:48着 (片道2回目)

11日目(金) モントリオール滞在
モントリオールには2泊します。市内や足を伸ばしてローレンシャン高原などを観光。

12日目(土) 08:30 モントリオール発 → 11:35 ケベックシティ着 (片道3回目)

13日目(日) 21:55 シャルニー発 (片道4回目)
ハリファックス行きのオーシャン号に乗りますが、この列車はケベック郊外のシャルニーに停車し、ケベックシティ駅には入線しません。クルマで30分ほどの移動時間を見込んでください。

14日目(月) 17:10 ハリファックス着

15日目(火) ハリファックス滞在
オーシャン号は火曜は運休なので、いずれにせよハリファックスに滞在となります。行程では2泊としていますが、プリンスエドワード島などに足を伸ばす場合、もう少し長めに滞在しても良いと思います。

16日目(水) 12:15 ハリファックス発 (片道5回目)
再びオーシャン号に乗車し、モントリオールを目指します。

17日目(木) 09:05 モントリオール着/発 09:55 → 12:05 オタワ着 (片道6回目)
オタワを観光。

18日目(金) 12:20 オタワ発 → 17:16 トロント着 (片道7回目)

以上で、列車の旅は終了です。結構無茶な行程で、ツッコミどころは満載の行程だと思いますが、敢えて列車のみでカナダを周遊すると、こんな感じになるのではないでしょうか?

長くなりましたので、東部のみで利用可能なCanrailpass-Corridor(キャンレールパス-コリドー)の利用例にはついては、次回の記事で。