英語で鉄道旅行系Youtubeチャンネルをやってますが、緊急事態宣言の中、旅ははばかられ、動画のネタに困ってます。
そこで、今頼りにしているのがGoogle Earthプロを使ったバーチャルツアー動画です。
Google Earthは単純に言えば、3DのGoogleマップ。しかし、それを動かして動画化できる。さらに完全無料。
効果音をつければ、臨場感を増し、それっぽく見えます。
実際にYoutubeにアップしたものの制作過程を見ながら、作成方法をお見せします。
まずはGoogle Earthプロをダウンロードしましょう。
Google Earthプロ(パソコン用)が必要です。
Google Earthプロを起動すると最初に操作方法の説明があります。マウスを使って簡単に動かしたり、拡大縮小ができます。また、ある一定の高度まで下がると、見る角度が変えられます。これがGoogleマップとの最大の違いです。
画面の操作は右上に表示される操作パネルでもできます。
今回、私は北陸新幹線の金沢駅から敦賀駅までの建設区間をめぐるバーチャルツアーを作成しました。その作業に沿って、説明します。
動画用フォルダ作成
最初に画面上のツールバーの「追加」→「フォルダ」でフォルダを作成し、名前を付けます。
私は北陸新幹線と名付け、保存しました。
左側のサイドバーの「場所」に北陸新幹線の名前が付けられたフォルダができました。
目印の設定
目印は動画内で一度ストップして、見せる場所になる場所です。
これを設定していきましょう。
まず自分の動画をスタートさせるポイントを設定します。ツールバーの「表示」→「ここを開始位置にする」をクリックすれば、それが動画の開始地点になります。
または上のファンクションから「目印」を使って、場所を記録することもできます。私はこの方法で開始地点を記録しています。
今回は「開始地点」の名前で保存しました。
今はピンのアイコンが使われていますが、「ピン」のアイコン部分をクリックすると、これを好みのものに変更したり、無印にすることもできます。
開始地点を記録すると、サイドバーの「北陸新幹線」フォルダ内に「開始地点」が記録されているのが見えます。
今見えている金沢駅をさらに高度を下げると、このように立体的に見えます。
この場所と角度を記録したいので、ここでピンをクリックします。
ここでは新幹線の駅ということを見せたいので、アイコンを変更します。この中には電車はありますが、新幹線がないので、新幹線のアイコンを追加します。
「カスタムアイコンを追加」をクリックして、画像ファイルを読み込ませることができます。このように、北陸新幹線のアイコンが追加されましたので、これを選択し、記録します。
同じ方法を使って、自分の見せたい場所を追加していきます。
一度場所を記録した後、見せる角度や高度を変えたい場合、まず、画面上でその場所の見せたい角度や高度を変えます。その後、サイドバーの該当箇所を右クリックし、「ビューのスナップショット」をクリックします。これでその角度と高度に変更されます。
さて、Google Earthプロでは3D表示ができる場所とできない場所があります。主要都市では表示されるのですが、地方に行くと下の画像のように、建物がすべてグレーになります。
北陸新幹線のルートで言えば、金沢と福井は表示されますが、その他の都市はダメでした。上の画像は敦賀駅です。
あくまで立体感にこだわるなら、これでも良いのですが、やはり見栄えがよくありません。
これはサイドバーの「レイヤ」→「建物の3D表示」を解除すれば、きれいに見えるようになります。
しかし、立体感は失われ、平面的になります。あまり高度を下げると見栄えが良くないので、ある一定の高度からの画面を記録したほうが良いでしょう。
下の写真は敦賀駅を反対側からの角度でやや高度を上げてみたものです。それなりに見られるものになりました。
ここでは敦賀駅を両側から見たものを記録しましたので、「Tsuruga Station」と「tusruga 2」という新幹線アイコンが2つ並んでいます。
記録はしたいけど、アイコンはいらないという場合は、サイドバーから該当箇所を解除します。
これでアイコンは見えなくなりました。しかし、場所の記録は残っていますし、後ほど作成する動画でも、きちんと2つの角度から見られるようになります。
さて、開始地点に戻ると、このように記録した場所がアイコンとともに見えています。
この時点で、開始地点のアイコンも必要ないので、選択を解除して、画面上から消しています。
線を引く。パスの設定
動画上に線を引いたり、線の上に沿って動画を動かすにはパスを使います。
ここではパスを使って、各駅を結ぶ線を引きます。
ここでも名前を決めます。
そして、「スタイル、色」をクリックし、線の色と太さ、透過度を決めます。
そして、線で結びたい場所をクリックしてポイントを決めます。私は駅の場所、その中間点を何箇所かクリックし、大まかな線を引きました。
このとき、1回づつクリックせず、クリックアンドドラッグで線を引くとポイントが無数に作成されます。
間違えたときはBackskipまたはDeleteでポイントを消すことができます。
ざっくりと線を引いたら、OKをクリックして記録します。
これを拡大して微調整します。まずは画面上を拡大し、次にサイドバーの該当箇所を右クリックして、「情報を取得」をクリックします。
これで、パスの各ポイントを動かすことができます。
このように駅の場所と線がずれているので、ポイントを駅の場所に動かし、調整します。
このとき、マウスをきちんとポイントの上に当てて移動させます。適当なところをクリックすると、ポイントが増え、線が乱れてしまいます。
さて、このパスで引いた線を見せるだけなら、これで完了です。しかし、道路や線路上を走っているようにパスの上を移動する動画にするなら、設定を変更しなくてはいけません。
ツールバーの「Google Earth Pro」から「設定」をクリックします。
このようなウィンドウが開きますので、「ツアー」をクリックします。
ここで「ラインに沿ってジャンプ」をクリックすることで、動画にした際、ラインに沿って動くようになります。
この際、カメラの傾斜角度、カメラ高度、速度でライン上の移動の設定を変更できます。この設定の変更は実際に動かしてみてから、好きな設定に変えれば良いでしょう。
このパスを動きはサイドバーの該当のパスを選択した状態で、このアイコンをクリックします。
そうすると、以下のような見え方になり、パスの上を進んでいきます。
さて、パスを使うと、地上にラインが引かれます。ですので、高架線に沿って線を引くと、線や高架線の下に引かれるので、画面上に線は見えなくなります。線を画面上に見せるには、パスのポイントを動かすのと同様にサイドバーの該当箇所を右クリックして、「情報を取得」をクリックします。
ここに「標高」がありますので、そこをクリックします。
そうすると地面から何mのところに線を引くかを設定できます。
また、その高さを基準を海抜、地面などから決めることができます。簡単に済ませるなら、「地面に相対」で50mくらいに設定すれば、ほとんどの線は見えると思います。
ツアーを作成し、記録する
では、これを動かしてみましょう。サイドバーの「レイヤ」のすぐ上にある「ツアーを再生」をクリックします。そうすると、画面左下にメディアプレイヤーが表示され、記録したものが実際に再生されます。
見てみて、調整が必要な場合、一度メディアプレイヤーを閉じます。これを閉じないと、他の作業ができません。
再生して問題なければ、メディアプレイヤーの右側にあるアイコンをクリックし、名前を付けて保存します。
動画の書き出し
では、これを動画として書き出します。ツールバーから「ツール」→「動画メーカー」をクリックします。
保存したツアーの名前が間違いないか、好きな保存先、そして動画パラメータを設定します。
Youtube動画にするなら、HD1080p、H.264で問題ないでしょう。
そして、「動画を作成」をクリックすると動画の書き出しが始まります。
パスで動かすと結構書き出しに時間がかかります。このファイルの場合、書き出しに20分くらいかかりました。
Macの場合、ファイル変換の必要あり
Macの場合、そのまま再生すると真っ黒な画面の動画で、なにも見えません。
書き出したものはファイル形式がm4vなので、これをmp4に変換しなくてはいけません。
変換アプリは色々とありますが、無料アプリでも変換できるものがあります。
私は無料のmacXvideoを使ってますが、特に問題なく使用できています。
作成動画と利用素材
さて、これを素材に作成した動画がこちらです。
ちなみに、動画制作はFinal Cut Proを使っていますが、オープニングとエンディングの動画、使用している音楽、効果音など素材は全て無料です。
今回利用させていただいた無料素材は以下のサイトから頂きました。ありがとうございます。
- Youtube オーディオライブラリー
- Pixabay(無料動画素材)
- Pixels(無料動画素材)
- MusicMaterial(無料音楽素材)
- 効果音ラボ(無料音楽素材)
これを作成するのはかなりの労力を必要としますが、無料かつ自宅で作業を完結できるのはメリットです。
また、旅行動画の一部にこれを使えば、かなりわかりやすくなると思いますので、利用しない手はありません。
以上、ご参考になれば、幸いです。