メープル街道のツアーによく含まれているVIA鉄道コリドー号は乗る価値あり?ビジネスクラスとエコノミークラスの違いは?

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ルネッサンス車両、ケベック駅にて。(私が乗車した当時はケベックにもルネッサンス車両が入っていました)

カナダの秋のツアーと言えば、メープル街道の紅葉ツアー。この紅葉ツアーでは、「VIA鉄道乗車」を売りにしていることが多いので、今回の記事では、ツアーで利用されるルート、使用車両の種類と内装、所要時間などをチェック。また、ツアーによってはビジネスクラス(以前はVIA1クラスや一等車とも呼ばれていました)利用をウリにしていることもあるので、エコノミーとの比較もしてみたいと思います。
 

 

 

 

メープル街道ツアーで利用される主なルート

以下2つのルートがほとんどだと思います。

  • トロント~モントリオール
  • モントリオール~ケベック


より大きな地図で コリドー号、トロント~モントリオール線とモントリオール~ケベック線 を表示

乗るなら、後者の方がおススメです。大きな理由は程よい所要時間。列車により結構な差があるのですが、最速列車でも、トロント17:00発→モントリオール21:48着の66便で4時間48分。他の列車は軒並み所要約5時間で、6時間を越えるものもあります。日本の列車で喩えれば、東京から博多の新幹線のぞみで5時間ちょっとが平均所要時間なので、同等、もしくはそれ以上ということになります。

一方、モントリオール~ケベックだと距離が短いこともあって、3時間から3時間20分といったところ。同じく新幹線で喩えれば、東京から新大阪よりもちょっと遠く、姫路あたりといったところ。

列車に乗ること自体が旅の目的でない限り、3時間程度という所要時間のモントリオール~ケベック路線が良いと思います。

使用される車両の内装

この区間で利用されているVIA鉄道の車両は以下の3種類があります。モントリオール~ケベック路線ではLRCカーで統一されていますが、トロント~モントリオール路線では、3つのタイプのうち、どのタイプになるかは分かりません。ツアーだからというわけではなく、VIA鉄道のウェブサイトからオンラインで予約しても、窓側、通路側の選択しかなく、車両の型や座席番号などは分かりません。(当日の詳しい使用車両が知りたい方は、電話でお問い合わせくださいと、VIA鉄道ウェブサイトにも明記されています)

それぞれ、VIA鉄道ウェブサイトにある360度見られる座席画像へのリンクを付けました。

ステンレスカー(stainless steel equipment)

昔ながらの客車で、3つのタイプでもっとも古い型です。座席配列はビジネス、エコノミーともに2+2。ビジネスクラスの車内では、改装されていますが、エコノミーでは昔のままで、かなり古めかしい内装です。ビジネスクラスでも基本設計の古さと、エコノミーと同じ2+2の配列から、座席間のアームレストが非常に狭く、知らない人が隣に座ると、ちょっと息苦しさを感じると思います。


エコノミークラスの画像と座席配列表(VIA鉄道ウェブサイトへの外部リンク)


ビジネスクラスの画像と座席配列表(VIA鉄道ウェブサイトへの外部リンク)

LRCカー(Light Rapid Comfortable equipment)

東部近距離特急でよく使用されている車両。モントリオール~ケベック路線では、全てこの車両が使用されています。座席配列はステンレスカート同じ2+2ですが、基本設計が新しいこともあって、お隣の座席との空間に多少余裕があります。


エコノミークラスの画像と座席配列表(VIA鉄道ウェブサイトへの外部リンク)


ビジネスクラスの画像と座席配列表(VIA鉄道ウェブサイトへの外部リンク)

ルネッサンスカー(Renaissance equipment)

ルネッサンス車両(ビジネスクラス)の車内。乗車時、天井のラゲージスペースの張り出しが気になりました。(クリックで拡大)

最も新しいタイプの車両で、唯一座席配列が2+1となります。また、座席のある床面が通路に比べてかさ上げされており、他の車両より車窓を楽しむ場合、やや目線が高くなります。実際に乗車しましたが、2+1になったからといって、圧倒的に他の車両よりも、座席幅が広くなった・・・とは言い難いですね。


エコノミークラスの画像と座席配列表(VIA鉄道ウェブサイトへの外部リンク)


ビジネスクラスの画像と座席配列表(VIA鉄道ウェブサイトへの外部リンク)

ビジネスクラスとエコノミークラスの比較

項目ごとに見てみましょう。

座席

車両により多少の差はあるものの、ビジネスとエコノミーの差が、日本の普通車とグリーン車ほどかというと、そこまでの差はありません。特に座席配列が同じこともあり、違いは足元の空間の差というところですが、これも目に見えるほど圧倒的な差はありません。たとえば、ステンレスカーだと一車両あたり、ビジネス15列、エコノミー16列の座席があります。もちろん、トイレや荷物置き場などの座席以外の占有面積もあるので、単純な比較はできませんが、座席だけで考えると、思ったほどの差はないと言えます。

食事

ビジネスクラスでは食事があり、アルコール飲料も含め、全て無料。国際線フライトに準じたサービスと言えます。食事内容は時間帯により異なりますが、国際線フライトのエコノミークラスで供される食事よりも少し上といった内容です。因みにエコノミーでは飲食は全て有料となり、車内販売などの利用となります。ただ、車内での食事を重視しないのであれば、このメリットはあまり関係ないですね。

ビジネスクラスで最初に出てくるプレート。前菜、パン、ワイン、それにデザートも?

前菜食べ終わったら、メインが来ました。この日のメインは魚または鶏肉の選択で、鶏肉を選びました。

ラウンジ

ビジネスクラスに乗ると、パノラマラウンジを利用できます。空港のビジネスクラス用のラウンジと同じようなもので、ソファー、コーヒー、ジュースなどの飲み物、WIFIアクセス、新聞、雑誌などがあります。ノートパソコンやスマートフォンがあれば、ネット接続が可能ですので、メールチェックなどもできますね。ただ、ツアーで参加した場合、ゆったりとラウンジを使用するほどの時間的余裕がないかもしれません。

優先乗車

VIA鉄道はプラットフォームに勝手に入ることができず、プラットフォームへの階段や待合室で待ちますが、ビジネスクラスは優先乗車になり、乗車時間が近づくと、優先的にプラットフォームに案内されます。フライトへの搭乗手続きと同じようなものと考えると良いですね。

車内でのWIFIアクセス

車内でも無料WIFIアクセスがあるので、ネット接続が可能。でも、これはビジネスだけではなく、エコノミーでも可能。また、ビジネスクラスなら、全列車にコンセントもあります。エコノミーでは一部ない車両もあるので、要注意。また、電圧が110~120ボルトと、日本より若干高いので、ノートパソコンなどの利用は自己責任でお願いします。

せっかく乗るならビジネスクラスで、と思いますが、座って車窓を見るだけなら、大して変わらない・・・というのが実情です。

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