東部を走る路線は、VIA鉄道でも便数が多い。(C) VIA Rail
前回の投稿で、VIA鉄道周遊券を使ったカナダ全国を回る行程を組んでみましたが、今回は東部のみに絞った現実的な行程の紹介です。
Canrailpass – Corridor （キャンレールパス－コリドー）
このパスは東部近距離路線と呼ばれるオンタリオ州ウィンザーからケベック州ケベックシティまでが利用可能な範囲。片道7回分を有効期限10日間で使い切ります。その他の条件については、前回の投稿、並びに、以下の情報をご参照ください。
まず、料金ですが、以下の通り。
| パスの種類 | 大人 | 子供（2～11歳） 12～25歳の学生 25歳以上のISIC（国際学生証）所持者 シニア（60歳以上） |
| Canrailpass – Corridor Economy Rail Pass エコノミーレールパス | 361 | 325 |
| Canrailpass – Corridor Economy Plus Rail Pass エコノミープラスレールパス | 498 | 448 |
※子供、学生、シニアの方は身分証明書が必要です。
さて、エコノミー料金の361カナダドル、エコノミープラスの498カナダドル。この2つの差は、予約の取りやすさ。航空券と同じように、VIA鉄道のチケットも、同じシートが違う料金で販売されており、料金には安いほうからエスケープ、エコノミー、エコノミープラスの三段階が設定されています。当然安い料金から売れていくので、エコノミーの方がエコノミープラスよりも満席のケースが多くなるわけです。ただ、満席になる確率の差がどのくらいなのか、明確な指標もなく、乗る時期や時間帯などにも左右されるので、この100カナダドル以上の差額が順当なのかどうか、判断に苦しむところです。また、エコノミープラスでエコノミーの枠の座席が取れるわけでもなく、エコノミーで座席が空いていても、エコノミープラスのパスで取れるわけでもありません。
このように考えると、あくまで個人的な見解ですが、100カナダドルも差があるなら、買いはエコノミーだと思います。
購入前に、VIA鉄道の公式サイトで、列車の空き状況をざっと調べてみて、エコノミーで取れそうかどうかを判断基準にしてみても良いですね。
いずれにせ、旅行者的には、トロント、ナイアガラ、オタワ、モントリオール、ケベックシティといったポイントが含まれており、秋の紅葉の定番であるメープル街道のコースをほぼ網羅しています。今回はこのパスを使って、メープル街道を旅するというテーマで行程を作ってみます。
1日目
97-64便 08:20 トロント発 → 10:16 ナイアガラ着 （片道1回目）
※ナイアガラの駅は、滝のエリアからクルマで5～10分ほど離れています。WEGOというシャトルバスがホテルエリアや滝の周辺を結んでいます。
2日目 ナイアガラ滞在
63-98便 17:45 ナイアガラ発 → 19:42 トロント着 （片道2回目）
3日目
52便 09:25 トロント発 → 11:39 キングストン着
※キングストンでは途中下車扱いにします。
46便 17:52 キングストン発 → 19:51 オタワ着 （片道3回目）
※この便は土曜日は運休です。
4日目
28便 16:10 オタワ発 → 21:35 ケベックシティ着（片道4回目）83/146
ただし、この列車は平日のみの運行なので、土日は以下のスケジュールになります。
52便 14:13 オタワ発 → 16:17 モントリオール着 （片道4回目）
628便 18:25 モントリオール発 → 21:35 ケベックシティ着 （片道5回目）
このように、列車は直行ではないので、片道2回分を消費してしまいます。
5日目 ケベックシティ滞在
6日目
23便 07:45 ケベックシティ発 → 11:04 モントリオール着 （片道6回目）73/98
※ケベックでさらに時間が欲しい場合は、延泊もできますし、1本後の列車25便（12:45発/15:52着）という選択も可能です。
7日目 モントリオール滞在
ローレンシャン高原への日帰り旅行もできます。ローレンシャン高原は列車でのアクセスができず、また、バスのアクセスも非常に悪いので、ツアーの参加かレンタカーという選択肢になります。日数に余裕があるので、ローレンシャン高原に宿泊することも可能です。
8日目 11:40 モントリオール発 → 16:45 トロント着 （片道7回目）
以上です。
10日間の有効期限に対し、8日で終わりにしましたが、ケベックやモントリオールなど、途中都市での宿泊を増やすこともできますので、好みに応じて変更可能です。
