本日カナダ政府から発表された情報によると、200人(全従業員の9%)のスタッフ削減を断行。その上で、乗車率悪化が著しい路線の減便を行うとのことです。減便は2012年10月までに行われるということですが、具体的な期日は発表されていません。以下、カットされる対象路線と減便の割合です。
カナディアン号(バンクーバー~ジャスパー~トロント)
Jasper, AB VIA train station / kla4067
バンクーバーからジャスパーへの夜行列車として、ツアーでもよく利用される列車で、先日私も記事(VIAレールの大陸横断列車カナディアン号を徹底解説!バンクーバー~ジャスパーの移動なら、この鉄道の旅がおススメ!)をアップしたばかり。現状週3便ですが、これが10月から4月の冬季は週2便になります。やはり、冬の乗車率は厳しいようですね。夏は現状維持とのことですので、2013年5月以降は週3便に戻る・・・はずです。
オーシャン号(モントリオール~モンクトン~ハリファックス)
gare de Halifax – trainstation / abdallahh
モントリオールからケベックシティ郊外のレヴィ、プリンスエドワード島へ陸路で渡る場合の玄関口モンクトンを経由し、ハリファックスへの夜行列車です。今回一番大きな減便となったのがこの列車で、週6便から半分の週3便へ。この列車に関しては、通年でこの運行体制になる模様。
政府発表によると、ここ15年で乗車率は50%ダウン。特に冬の落ち込みが激しいとのこと。
東部近距離特急コリドー号(ウィンザー~トロント~オタワ~モントリオール~ケベックシティ)
紅葉ツアーで頻繁に使用される列車ですが、こちらは特に減便対象になっておりません。むしろ、一部本数が増える見込み。
VIA鉄道で最もビジネスユースが多い路線なので、ここに注力するということでしょう。
その他
トロント近辺の通勤路線GO Transitと競合する路線では、一部減便が行われる見通し。具体的に名前は上がっていませんが、トロント~ナイアガラフォールズの列車の削減対象になるかもしれません。
以上、政府発表を元にまとめてみました。
削減される組合側は全く違った数字を持ち出しており、特にオーシャン号に関しては、夏場は昨年よりも乗車率が上がっており、政府発表の数字の信憑性に疑いの目を向けているようです。